ヤマダ電機が1日に発表した2018年4~9月期決算は純利益が16億円と前年同期より90%減った。猛暑や家電の買い替えが広まった効果で、ノジマとエディオンが2ケタ増益を確保したのと対照的だ。インターネット通販の普及によって大量仕入れ大量販売による安売り路線が行き詰まっている。住宅関連事業との連携で立て直しを目指すが、光明はまだ見えない。
18/11/02 日経新聞 朝刊
ヤマダとすれば、「アマゾン・エフェクト?」で済ませたい話だろうが・・・ノジマとエディオンが2桁増益でそれも言えないという。
「低価格路線の行き詰まり」との観測だというが、確かに数万円差があるとヤマダ以外で買う選択肢はなくなるが、数千円差だと安い価格を探す必要もなくなってくる。そうすると、むしろ修理サポートが充実しているノジマやエディオンに足が向くという構図かな。
ヤマダは安売りを全面に押し出していたが故に、ネット販売の「アマゾン・エフェクト」の直撃を受けてしまった。しかし、手厚いサポートや丁寧な接客を「売り」にしていたノジマやエディオンは「アマゾン・エフェクト」を回避したと。
手厚いサポートや丁寧な接客のような人手を要するサービスは、ネット販売の「泣きどころ」である。もともとのサービス水準がひどい国では、ネット販売へのシフトが急激に進むだろうが、日本のような「お客様は神様」的なサービス水準を維持している国ではネット販売へのシフトは進みにくい。
しかし、「人件費を必要とする高コストなサービスにいくらまで払えるか?」という意味でネットとの価格差が広がったり、AIなどにより低コストできめ細やかなサービスが可能になると、ノジマ、エディオンも食われる第2幕もあり得る。